どうもBaaataです。
年末年始寒いな~と思ってたら、いつの間にか釣りに行かないこと数か月!ブログめっきり更新してなかったです。前回更新からかなーり時間があいてしまい大変申し訳ないです。。
頻度低めのブログですが、見て頂いている方もいらっしゃるので、引き続きたま~に見て頂けると嬉しいです!
ブログを更新していないと当然ながらアクセス数というものは下がるのですが、その中でもいくつかコンスタントに見て頂ける記事が当ブログにいくつかあります。
そのうちの一つがシマノとダイワの比較記事です。
前回記事はこちら!(その①)
今回はその続きの第二弾をお送りしたいと思います。
前回のあらすじ?をざっくり一言でいうと、シマノは8割以上を自転車部品事業が占め、かつ高い市場シェアを占めるとんでもない優良企業なのでした。
一方のダイワはどの様な会社なのでしょうか?
*データは前回との比較のため、昨年6月前後の数値を使用しています。決して更新さぼってるわけじゃないよ!
この記事の目次
- ダイワってどんな会社?
- グローブライドは釣具が主力
- 海外展開を全力で推進中
ダイワってどんな会社?
- 創業1955年、本社: 東京都久留米市
- 時価総額: 約450億円(2018年6月時点)
- 2018年3月期売上高: 858億円、営業利益: 38億円(利益率: 4.3%)
ご存知の方も多いかも知れませんが、ダイワは現在「グローブライド」という名前の会社です。以前は「ダイワ精工」という会社名でしたが、2009年以降「ダイワ」という名前はグローブライドの釣具ブランドという扱いになっています。
シマノの時価総額が1兆4,000億円に比べ、グローブライドの時価総額は450億円。
450億円という数字感としては、日本ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)やぐるなびと同じくらい(わかるようなわからないような・・笑)。全上場会社約3,700社中約1300位です(参考: Yahoo!ファイナンス)。
売上高規模だけで見ると、グローブライドが858億円に対して、シマノは3,358億円。売上高は約4倍にも関わらず、時価総額はなんと31倍の差が!
なぜその差が生まれるのでしょうか?そこにファンダメンタルズが大きく作用していると考えられます。(ファンダメンタルズとは、企業が本質的に稼ぐ力があるかどうか、成長する能力があるかどうかといった企業の「底力」を指します)
グローブライドは釣具が主力
シマノはほぼ自転車部品事業が全体の80%を占め、世界的に高いシェアを誇ることから「自転車業界のインテル」と呼ばれていることは前回でお話ししました。では、グローブライドはどの様な事業構成になっているのでしょうか?
(参考: 会社開示資料)
シマノと打って変わって、グローブライドは釣具事業が80%を超え、完全に釣具を主力としています。
グローブライド開示資料によると、釣具事業は「世界No.1の地位」とのこと(参考: 決算短信)。
ダイワの釣具売上高が665億円、シマノ釣具事業の売上高が651億円。確かにダイワの方が規模が大きいですが、2位のシマノと僅差と言えるでしょう。
あまりグローブライド社ホームページでは大々的に触れられていませんが、釣具のキャスティングはグローブライドの子会社です。
私もキャスティングにたまに行きますが、確実にダイワの取り扱いが多いです。特にロッドの売り場を見ると、ダイワ製品が5割程占めている印象です。
実際にオンラインショップを検索してみると、明らかにダイワ推しでした笑
(2018年6月のスクリーンショット)
シマノはリテール(小売販売店)を保有していない為、ダイワブランドの認知度向上にはある程度貢献しているものと考えられます。「消費者とのつながり」という観点では、ダイワはシマノと差別化が図られていると考えられます。
特に2018年に発表された中期経営計画では、「国内市場の活性化と健全化」を戦略の大きな一つとし、リテール開発・アフターサービスの拡充、次世代育成等を行うことを掲げています。その姿勢は、実際にダイワのHPを見るとありありとみてとれます。
その一部としては・・・
- D.Y.F.C (Daiwa Young Fishing Club): 子供向け釣り教室のサービス。次世代育成とその親へのアプローチ戦略の一環と考えられる
- SFA (Super Fresh Angler)オーディション: 釣りの楽しさを広げる為のダイワ専属アングラーの募集。2008年から実に10年ぶりに選抜を開始
- 釣りツアー: 各地域週1前後で一般向けにツアーまたはレクチャーを開催。大会なども積極的に開催
- D-VEC: 釣具に使用されている最新テクノロジーを、カジュアルなアパレルに取り入れたダイワの新たなブランド。路面店は原宿キャットストリート
年々釣り人人口は減少しているといわれている日本。2011年には940万人、2013年には770万人まで減少したと言われています。
一般的には縮小傾向にある日本の釣具市場で、こうした国内需要の開拓及び発掘や次世代の育成を行っていくことが長期的な成長につながると見ていると考えられるでしょう。
単純に製品を製造→販売という業態と比べて、こうしたイベント的な事業は人件費や天候等に大きく左右され、リスクが高いと言えます。本当に採算が取れているのかはわかりません。
非常にドライに言えば、採算が取れていない又は付随するダイワ製品への拡販効果/費用対効果が十分に発現できていないようであれば、こうした事業はネガティブに捉えられるでしょう。
しかし釣り人個人としても、市場シェアNo.1のダイワだからこそできるこうした取り組みを続けていって欲しいとは思います。
また、テニスをしたことがある人はご存知かもしれませんが、ラケットメーカー「Prince」の日本における販売ライセンスを有する他、テニスショップの「Windsor」の運営及びゴルフ・自転車のブランドを保有しています。
海外展開を全力で推進中
足元2018年3月期の海外売上高の比率を見てみると、日本向けが約60%超、次いでアジアが25%弱(参考: 会社開示資料)。売上高の約90%を海外が占め、かつ釣具事業が20%前後のシマノと事業内容は対照的です。
しかし、5年前の比率を見ると、大きく変わっていることがわかります。
青と黄色の割合にご注目ください。日本向け販売はなんと約80%から63%に減少し、特にアジア地域で驚くほど拡大しています。
割合ではなく売上高の絶対値だけ見ると、アジア向けは2013年31億円に対し、2018年には241億円まで8倍に成長。特にアジア地域は今後継続的に人口増加や所得水準が上昇すると見られ、一般的に魅力的な市場として見られています。
今後の注力戦略として「海外市場の攻略」を挙げており、今後も継続拡大していけるかどうかがグローブライドの課題となっていくと考えれれます。
まとめ
- ダイワは実はグローブライドという会社の釣具ブランドだった
- 釣具が主力で、かつ市場プレゼンスが高く、リーディングプレイヤーの位置づけ。市場開拓にも熱心
- 今後の更なるアジア地域での拡大が期待される
釣具において世界プレイヤーであるシマノとダイワ。釣り人にとって両社ともなじみの深い会社ですが、事業内容を見てみると全く規模も戦略も異なる会社ということがわかります。
更にシマノは強い釣具事業を持ちながらも、もっと強い自転車部品事業を持っているのでした。でも、それは時価総額が31倍も違う理由になるのか?というとこれだけではありません。もっと大きな違いがあるのです。
次回はそれを解き明かすべく、財務数値を中心に見ていきたいと思います。ではでは!
ランキング参加しています!良ければクリックお願いします!