前回の続き。

朝の4時、船が十隻もない小さな港から。

この日の船は、以前師匠がTV番組で取材を受けたときの船長さんにお願いして出してもらえることになっていました。

軽トラから荷物を船に移動していると、海から小型モーターボートが帰ってくるのが見えた。先頭に小学6年生くらいの女の子が立っていて、後ろに父親だろうか、40代くらいの男性が座っている。海から帰ってくるなり、そのまま我々の乗船するところへ寄ってきた。

そして何やら、パパさんと船長が会話しています。

が。

何を話しているのかわからない。

聞き取れないというわけではない。

方言が理解できない…これは祖母と話しているときもたまにあるのだが、祖母はだいぶ標準語に寄せて話してくれていたんだ、と、この時はっきりと分かった。

想像以上に、理解できなかった…正直9割くらい分からない。

こちとら船もたいして慣れていないし、場所も完全アウェーだ。関東の海とは、明らかに違う。先に海に出ていた人達の情報は少しでも欲しいのだが。

かろうじて聞きとれた言葉。

サバ。イワシ。ヒラメ。カレイ。サバ。ウニ。サバ。

サバが多く登場したことだけがわかったところで船長が20匹ほどの小サバを受け取り、船の底にあるイケスのようなところへ入れた。

じゃあな、とパパさん。ブオオオオッと勢いよく、また海へ戻っていきます。

あっという間に色々なことが起きたので少し放心してしまった。

なので少し整理したいと思う。

①、会話の内容は、最後までわからなかったのだが、ヒラメ行くなら、餌で使いなよ、でパスしたのだが今日はカレイ釣りだったので船のイケスに入れたのではないかと推測した。(サバはこの釣りの後、港のイケスに移動される)

②ボートの先頭に立っていたお嬢さん。お手伝いなんだろうか。しかし波を切って飛沫を上げながら進むボートの先頭に堂々と立っていてもはや船頭である。こちらの船長も特別驚いていなかったから普段から海に出ているのかな。関東じゃ考えられないですね。立派に育ってほしいものです。

③この間に後ろでおにぎりを食ってる私の同行者その1、私の父親。同行者その2、私の弟。私の父親は何度か師匠と釣りに行っていて、昔小さくて釣れていってもらえなかった川釣りなども経験している。弟は、幼少の頃は私と同じ程度の釣り経験しかないだろう。ほぼ初心者である。

紹介が遅れたがこの日のメンバーは船長、師匠、私、父親、弟の5名である。

 

準備が整ったところで、いざ出航!

移動中に、竿と仕掛けを準備していく。

仕掛けは簡単に言うと推定20号くらいのオモリに2本針、イソメは房掛けという感じ。

師匠は飾りやビーズがふんだんについている「オリジナル」仕掛けをスタンバイ。

いわく、扱いが難しいから最初はそれ(2本針)使ってね、とのこと。

夏なのに、吹く風が肌寒く感じるほど、冷たい風を受けながら船が進む。

途中、船長がサイトウタン、サイトウタンと言っていたが、斎藤たんではなく最東端。

日本の最東端、と言われたその白灯台を背に沖へ進む。

20分ほど走り、ポイントへ到着。

高鳴る鼓動。カレイこいこい!!

船長のokサインとほぼ同時に仕掛け投入w

これを楽しみに来てますからね!!

いけいけ~~~!!

ドッ、とオモリが着底した感触。

糸フケをとり。

待つ。

…待つ。

いつくるか。いつビビビビッときてもおかしくない。

….と、後ろで師匠がものの3分ほどで1匹目GET。早くない!?

弟の方もHIT!20cmくらいのカレイがあがる。

いるいる。いますよ。

実はファーストアタックを狙ってたけど、あっさり逃してしまった。

ちょっと仕掛けを落とした位置が悪かったのだろうか。

ススーッとそのまま、船の先頭側へ移動しようとすると、

グググッと竿に重みが!

!?

しかしすぐに異常な軽さに…まさか浮いてる!?

少し巻いて竿自体をスーッと上にあげてみるとやはりググググッと引きこまれる!

食ってるな!

巻き始めると明らかな重みを感じる。

海底からの巻きあげ。

結構重たい…!

途中2回くらい暴れるようなブルルッとした感触があったが、無事水面にあがってくる。

カレイきたーーー!!!!

しかも立派な型!

いい重さだなぁ!

嬉しいなぁ。。

1匹目だったから興奮してて細かいところはよく覚えてない!

しかし良型カレイはいいなぁ、フォルムが美しい…!

巻きあげてる途中のヒキも、小物とは違うものだ。

東京湾の限られた釣り場で狭苦しく釣りをしている私達は、この重さはめったに味わうことが出来ないのだ。

…と、はしゃいでいると。

何やら同行者二人の様子がおかしい。

弟はトイレ、と言って船の後ろに下がったまま戻ってこないし、父親も何やらダッシュで後ろに行ったきりだ。

と、父親が戻ってくると、船酔いで…ちょっと無理だから、戻るね とのこと。

その後船長に、すいません…と船を戻してもらうように言いにいって、

出してあった二人の仕掛けもあげて、と。

突然の有無を言わさぬ強制帰還。

まさかの開始5分で二人ダウン。

港へ向け、戻る船…。

最高に盛りあがっていたところから、一気に冷える。

酔ってしまうのは仕方ないことだと思うが。

今回、岩手に着く一週間前から師匠には休みをとってもらって、船の手配もしてもらい、釣りモノまで決めて臨んでいたから、そんなに簡単に帰港されてもモヤッとしてしまう。

しかし、ゲロ吐いてる人間に向かって頑張ってイソメつけて釣りしろというのももうおかしな話だ。どうにも出来なくなってしまっているのは明らかだった。

仕方なく、港へ戻った。

まず船酔いの二人を降ろした。

釣れたカレイは3匹、もっと大量に釣るつもりだったのでなんとも寂しく感じてしまう。

師匠がクーラーから水を船酔い組に渡している。クーラーに飲み物がこれでもかと入っていて、しっかり準備してくれていた事に、申し訳ない気持ちになってしまった。

今朝だって師匠は僕が起きた時には台所で我々のためにおにぎりを握っていたし、岩手に来てからやってもらうことばっかりだ。自分も、荷物を降ろすなり、何かしらお手伝いせねば…と思っていると、

じゃ、行くベ。

と。

え、え、、

帰りは俺のトラック乗ってけ、と。

船長も、んじゃ調子良くなったら拾いに来てやるからな~と船酔い組に。

これってまさか、もっかい船出してくれるって事ですか?3人で来て今俺1人ですよ?

ということは俺の為に今から沖に出るんですか?そんなことあるんですか…。

と放心していると、船長が兄ちゃんももうええのか?、と。

いいわけないんだよなぁ、ここまで来たんだから行かせてくれ!

もう最悪帰りはトラック荷台デビューでもいいか、という気持ちで再度乗船!

軽く20人くらい乗れそうな船に釣り人2人。

vsカレイの始まりだ!!

※お気づきかと思いますが、師匠の手前ということもありこの日は釣りに対してとても真剣に取り組んでいるため写真がほとんどありません。写真とりにきたんじゃなくて釣りしにきたんだよというところです。

 

さてさて、ポイント到着から、再度仕掛け投下。

せっかくなので師匠のテクを盗んでいくことに。

師匠は、オモリが着底してからチョロチョロチョロ、と竿先を動かしている。

質問してみた。

Q.その動作はやはり必要なのでしょうか?

A.今日はやらないよりは釣れっかな。

ということでしたが、後で詳しく聞いてみると。

まず、王道のパターンとしてこの動作で誘いをかける。これで釣れれば、そのままいく。

ただ、日によって違うというのだ。また、カレイの種類の違いで、あげた時に食う種類と、そうでないものがいることも教えてくれた。その日に寄ってきているカレイの種類も、また状況によって違うというのだ。

また、少し見せてから、30秒ほど待ってから食う、なんて日もある。だから今日は、「やらないよりもやった方が釣れる」反応ということだ。

たしかにボーッと待っていても、食うには食うようだ。がペースが遅い。

やらないよりは釣れる、まさに適当な言葉のチョイスである。

チョロチョロ誘いをかけていくと、うまく動けてる感触があるときはだいたい釣れるようになってきた。

しかし少しでもサボると、まったくかからない。それどころか逃げたカレイが師匠の方に釣りあげられてしまってるような気がした。

それでも順調に数を伸ばせるようになってきた。

たまにかかる30cmクラスが重たい。何度かダブルもあった。

しかし、この誘いをするかしないかで、はっきりと反応に差が出る。

一番思ったのは、今までの投げ釣りとは一体なんだったのか、ということである。

仕掛けを船から降ろすのも堤防から遠投するのも、仕掛けとエサが一緒ならほぼ同じようなものに思えるが、なぜ今まで当たり前のように鈴つけて放置していたんだろう?

イソメの2本針で、こんなに釣れるじゃないか。

誘えば釣れる。誘わなければ釣れない。

そういう現実が確かにあって、それを実感することができた。

この時からエサ釣りに対しての意識がものすごく変わった。

東京湾は確かに魚がスレてたり場所が取れなかったり、釣りやすいとは言えない場所だ。

でも、最初からどこかであきらめてないか?この話を聞いてたら、しっかりポイント攻めて、テクい事して、それで釣れなかったら、それでもいいんじゃねって思えるような気がした。考えながら、いろんなパターン試してさ。

うまく言えないけど、釣れる日もあれば釣れない日もある。それは確実にある。師匠でもあると言ってたよ。でも最初から釣り方が釣れない人の釣り方、それこそあきらめの入った放置竿ではかかるものもかからない。なんとなくそういう風に思ったんだよな。

岩手にて、誘いの重要さを知る。

続く。

 


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1件のコメント

船でカレイ釣りに行きました 第二の故郷岩手編③ | タチクサ · 2018年8月27日 6:37 PM

[…] 前回の続きになります。 […]

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